* 快斗くんの工藤新一観察日記

不定期更新の予定です。
快斗くんが性格悪かったり新一さんがあほうだったりします。
見難くてすみませんが、下へ下へと付け足してゆきます…。





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うたた寝は危険だ…!  2005-11-16 (土)



 昨日工藤を連れて家に帰ったのは日付けが変わる頃だった。それからくどくどと身を守ることの大切さを説いて、遅い夕食を食べ、その後何故か小一時間どうでもいいことを喋った。好きな映画や工藤の事件のこと、お互いの学校のことなど。
 そのせいで今日は眠い。キッドの予告日が迫っていて準備をしているのだが、眠くて一向に集中できない。
 ソファでうたた寝をしていた。起きて焦った。さっきまで部屋に篭っていたはずの工藤が隣で…というか俺の肩に頭を乗せて寝ているのだ。別に見られてもいいとリビングでしていたのがいけなかったのだろうか。しかし何故工藤はもう一つのソファを使わなかったのだろうか。
 ともあれ、これでは動けない。肩が重い。けど微妙に体温が伝わって温かい。
 もういいか。放っておこう。準備は後でもいいから、今は俺も睡眠欲に従順になろう。





なんだよ…  2005-11-17 (日 )



 今日起きると机に書置きがあった。
 こんな早くにあいつが活動してるなんて珍しいなと思ってそれを読んでみると、

 大阪に行ってくる   工藤

 なんていうか、他に何かないのか?仮にもお前は俺に世話になっている身だろ。
 いつ頃戻ってくるとか、事件があったからだとか書いてあってもいいんじゃないかと俺は思うのだが。
 工藤がいないと俺の食事は途端に質素になった。今日の昼はなんとカップ麺だ。工藤がいた時は無意識に気合を入れていた自分に気付く。今思うとそれってなんだかイタイ奴。
 ズズっとスープを飲み込むと、大阪=黒い騒がしい奴の顔が頭に浮かび ちっ と舌打ちをした。何故舌打ちが出たのか俺にもわからない。個人的恨みはないが気に入らない。
 ちくしょー、あいつ大阪で不摂生してたら許さねーかんな。
 たこ焼ばっかり食わせてんじゃねーぞ服部平次!





なんだよ… Part2  2005-11-18 (月)



 結局昨日工藤は帰って来なくて、俺は食パンに牛乳だけ口に入れて学校へ行く。
 こんなことなら昨日は実家に帰ってればよかった。なんて思う俺は寂しがりなのだろうか?そんな俺は嫌だ…。
 学校から帰る途中、東都で立てこもり事件があったのだと耳にした。嫌な予感がした。いやもうこれは確信だ。今日は工藤の帰りが遅い。
 予感的中。家に戻ると工藤からメールで遅くなるとだけ知らされる。だから何で遅くなるか書けっての。だいたい立てこもり犯捕まえるのに高校生連れ出すなと警察に言いたい。メールの返事には帰りは絶対タクシーを使えと念を押しておいた。
 愚痴っても仕方ないので、夕飯は温めて食べられる物を作って置いておく。事細かに書いたメモでも残してやろうか。そうすればあいつの言葉足らずも直るかも…と途中まで考えてやめた。あれは直らないと思ったからだ。
 二日工藤と顔を合わせていない。だから何だというわけではないが。





三日だ  2005-11-19 (火)



 今日は工藤が昨日の分の補習の為朝早くに家を出た(書き置きより)。 あの工藤が俺より早く起きたのだから出ないと相当やばいのだろう。
 帰りはまた事件で工藤は深夜帰宅のようだ。物騒な世の中になったもんだ。
 そんな訳で、今日も同じ屋根の下にいながら顔を合わせていなかったりする。
 あいつがいないとネタがないから今日はこれで終わり。





久し振りの工藤  2005-11-20 (水)



「あ、いたんだ…」
 のっそりと起きてきた工藤の第一声だ。俺はいつもいますが何か?
 3日間いつもの時間にいなかったのはおめーのほうだっつの!
 朝から工藤の摩訶不思議発言を聞いたところで俺は朝食の準備に取り掛かる。が工藤はいつまでたっても寝着のままでぼへーっとしている。遅刻するぞと忠告すると、「創立記念日で休みだ」と尊大な答えが返ってきた。早く言えよ…。
 ぼけっとテレビを見ている工藤を横目に、俺は学ランを着て朝食を摂る。一日の栄養源だからな。呑気にしている工藤を羨ましいと思いながら家を出ようとすると、工藤に呼び止められた。なんだろう?と靴を履いたまま玄関で待つ。
 一度自室に入って、戻ってきた工藤の手にはたこ焼味のプリッツが…。
 お、おみやげ…と恥ずかしそうに言う姿が不覚にも可愛いく見えてしまったから、俺はそのバカでかい箱を鞄に詰めて学校へと向かったのだった。

 学校から帰ると、工藤はまだ朝と同じ恰好をしていた。ソファの手摺りに足を投げ出して小説を読んでいて俺が帰ったことにも気付かない。大きめの声で「工藤」と呼ぶと、弾かれたように上体を起こしてこちらを見る。その動きが何かの小動物のようで思わず吹き出した。
 夕食の時の工藤はおかしかった。と言うより行動が怪しかった。
 フォークでパスタをぐるぐるぐるぐる回して、その謎の行動を見ていた俺と眼が合うと瞬時にパスタに視線を戻し、またパスタがぐるぐると渦を巻く。
 どうしたんだ?と聞くと、「黒羽とメシ食うの久し振りだな…」と顔を赤くする。
 朝も一緒に食っただろ…こいつの頭の中は俺にはわからない。

 わからないが、なぜか構いたくなる。不思議な奴だ。
 風呂から出た後、工藤の髪を乾かしてやった。俺も世話好きになったもんだ。





弱点みっけ♪  2005-11-21 (木)



 工藤は至近距離に弱いらしい。
 今日の朝、支度を終えて家を出ようとする工藤のネクタイが曲がっていて、それを直してやろうとすると、あいつが自分でする!と頑なに拒否した。嫌がられると逆にしたくなるのが俺の性格なわけで。無理やりタイを引っ張って一番上のボタンを開けて綺麗にネクタイの形を整えてやった。これで良しと工藤を見ると、赤い顔で思いっきり視線を逸らしている。
 そういや、こいつがこういう仕草をするのは顔が近づいた時が多いよな…
 ふと思い、逸らした眼を覗き込んでみる。と工藤が「うわ!」と更に顔を赤らめた。

 ニヤリ笑って学校へ送り出してやった。俺の弱点(さ○○)も知られている事だし、これでおあいこだ。
 反応が面白いのでまた試してみよう。
(俺はさ○○の事でからかわれた事はないが)





楽しい  2005-11-23 (土)



 工藤の弱点を見つけてから、何度かわざと顔を近づけてみた。
 小説を横から覗いてみたり、髪に糸くずがついていると適当に理由をつけてみたり。
 はっきり言って面白い。過剰な反応をする工藤を見て楽しんで、本気で怒る前にやめる。
 だがどれもネクタイを引っ張った時の反応には敵わない。俺としてもタイを引っ張る時の方が楽しかったしな。タイを持つことによって主導権を取れるっつーか、何て言うか…俺次第で何とでもなる事に対する満足感?支配欲が満たされるっつーの?今まで振り回されてきた分俺からの反撃だ。
 そういえば、近くで見て初めて気付いたことがある。俺が覗き込むと決まって工藤は眼を泳がせるのだが、あいつの眼は青みがかっている。
 白目があんまりないんだな、とじーっと見ていると工藤の眼を介して真剣な顔の自分と眼が合って、ぱっと工藤から離れる。いつもその後工藤は恨みがましい眼で俺を見上げるのだ。
 あれは一体何なんだろう?





今日は予告日  2005-11-24 (日)



 今日はキッドの予告日だ。今回は工藤は参加しないらしい。
 今日のヤマは少々危険を伴うので、俺は工藤からその事を聞いて心の内で安堵した。勿論そんな事は告げずに、いつものように窓の鍵閉めて寝ろよと言って目的の美術館に向かった。

 腕をやられた。ほんの少しの油断が命に関わることを痛感した。
 工藤には見られたくない(俺のプライドだ)けど、帰らないと余計に怪しまれる。というより、帰らないという選択肢を選ぶ可能性はゼロだった。今の俺の帰るべき場所はあのマンションなのだから。

 思い出したくない。帰ってからの工藤との遣り取りは。
 遅くまで起きていた工藤は俺が帰ったのに気付いて、怪我をした俺を気遣ってくれたのだと思う。だが俺は、キッド後の興奮と組織との接触で酷くナーバスになっていた。

「キッドのことに口を出すなら出て行け」
 俺の言った言葉に工藤はとうとう口を閉ざして、あの青みがかった眼を伏せた。





もとどうりだ  2005-11-25 (月)



 工藤は出て行った。テーブルには簡単な置手紙を残して、部屋の荷物は全て持ち去っていた。
 あんな事で簡単に出ていくなんて、ストーカーも大したことないのかもしれない。
 元はといえば、俺が敵である探偵の面倒を看る義理はないんだ。それに、あいつにキッドの事をとやかく言われるとすげー頭にくる。俺は今まで寺井ちゃん以外の人間、それも同世代の奴の助けなんて借りずに一人でやってきたんだ。腕を怪我した位で探偵の力を借りていたら俺はどんどん駄目になる。工藤の優しさは俺には不要なんだ。

 授業を聞きながらそんなことばかり考えていた。制服で隠した腕の傷がズキズキ痛む。
 元に戻っただけなのに、無性に苛々する。
 気がつくと、俺はまたこのマンションに帰っていた。
 今は一人の大きな部屋に。





  2005-11-27 (水)



 相変わらず俺はこのマンションに帰宅する。適当に食事を摂って、キッドの情報収集をして、これを書いて寝る。
 だが、あいつがいないと本当に書くことがなくて参る。
 このファイルは近いうちにごみ箱いきだろうか。
 俺もそろそろ実家に帰るべきなのかもしれない。





もとさや…?  2005-11-29 (金)



 一昨日、このファイルは一旦捨てた。のだが。

 人生何が起こるかわからない。というか、俺自身が何をしでかすかわからないものだ。
 テーブルを隔てて向こう側では、工藤が飽きもせずソファで小説を読んでいる。パソコンにこれを打ち込む俺には目もくれずに。
 最初のうちは部屋で読んでいたようだが、いつからかソファで寝転がって読むようになった。

 これでよかったんだよな…?
 俺は根が真面目だから律儀にも工藤の様子を見に行ってしまって、そこで危険なストーカーと出くわし奴の身を案じるあまり連れ戻した…訳ではなくて。気になって様子を見には行った。連れ戻す気はなかったのだが…工藤の顔を見るとちゃんと食ってないのがすぐわかり、飯を食えと説教しているうちにまたここに連れてきてしまったのだ。
 俺は近所のお節介おばさんか!

 工藤は以前と変わらないし、俺も前の事は気にしないようにしている。酷い事を言ったのは事実だが、蒸し返して気まずくなるのも嫌だし。
 俺には前と変わった事が一つだけ。あれだけ楽しかった、工藤近距離遊びが出来なくなってしまったのだ。
 理由は不明だ。





あいつは…!  2005-11-30 (土)



 学校が休みだとこうも人間だらけるものだろうか。
 工藤は俺がしつこく言わないと着替えようともしない、部屋の掃除もしない、挙句顔も洗わない。そんな手入れでその美肌が実現されているのが不思議だ。
 今も工藤は部屋が暖まるまで寒いからと、毛布をベッドから持ってきてそれに包まっている。毛布と一緒に(お前の部屋の)埃がついて来たじゃねーか…
 白い毛に覆われて丸まるお前は猫だ。腹が減ったと俺を見上げるお前は犬だ。どっちにしろ俺が強く出れないラブリー動物なんだ。ペットを飼っている気分だ。まじで。
 餌をやると美味そうにそれを食う。「お前の作ったメシが一番だ」だって?
 可愛…嬉しいじゃねーか、ちくしょう。
 喋るペットを飼うのも悪くない…か?




続きは12月へどうぞ