うさぎ





退屈だ…ナンパでもしようかな……

こんなイイ男が暇を持て余してブラブラしてるなんてもったいないもんな。第一青少年として不健康だろ? そうと決まれば!

「おねーさんv」
と近くの綺麗なお姉さんに声をかけようとしてやめた。その向こうにもっととびきりの美人を見つけてしまったから。
後姿でもわかるその凛とした雰囲気。事件後なのか少々疲れ気味に歩くのは工藤新一その人であった。
「名探偵、今時間ある?」
背後から気配を絶って近づいた為相手はぱちぱちと瞬きをしてこちらを見た。
くーっ、かわいいぜ工藤新一!追っかけてくる時の迫力と普段のボケた感じとのギャップが堪んねぇー
「失礼ですが、お会いしたことありますか…?」
「あれ?わっかんねーの?」
「ええ」
「わたしですよ、麗しの名探偵?」
言うと同時にオレを見上げる名探偵の顔の前にポンッと薔薇を一輪さし出す。
「え?……キッ…ド?」
「はいv」
やっとわかってくれたので本題に入ろうと口を開きかけた時、当の探偵はこちらに背をむけて無言のままスタスタと歩き出してしまっていた。それを見て快斗が焦る。
「おい!待てよっ、名探偵!」
「…時間ないから」
前を向いたまま言って足早に去ろうとする彼。
「どこ行く……って走っちゃったよ…」
後を追いかけようとした快斗から逃げるように新一は全力疾走で駆け出した。快斗は視界から姿を消そうとしている新一の背を見てニヤリと笑う。
追いかけっこなら得意分野だし〜♪
いつもと逆の立場での攻防に胸が高鳴る。名探偵はこちらを撒こうと必死に逃げるがオレが走り出せばその差は縮まる一方だ。体力が充分ではないであろう新一を捕まえる事など容易いが、ここで快斗の悪戯心が疼きだす。
「ハァ、……ハァッ…撒いたか?」
息も絶え絶えで額から汗を流す名探偵。完全に油断をしスキだらけである。新一は追ってくる気配がないことを確認して歩き出した。途端に後ろから大きな力で引き寄せられ、見事に快斗に捕まってしまう。
「お疲れさま、名探偵v」
「お前っ…………!」
「汗かいちゃったでしょ?家でシャワー浴びてきなよ。ここの近くだから」
「誰が怪盗の世話になんかっ!」
「ならここで全部脱がせて拭いてあげようか?」
首筋をツーっと撫でながら言うと予想通り名探偵は顔を真っ赤に染めて首を横に振った。いつ人が通るか知れない往来で名探偵が怪盗に捕まりかけている。それを咎める者もなく、全ては快斗の思惑通りに進んでいた。
俯く新一に快斗は人好きのする笑みを象り、出来得る限りの優しい声色で説き伏せる。
「別に取って食おうってわけじゃないんだからさ。汗かいて気持ち悪いでしょ?家で洗濯するからシャワー浴びて帰ればいいじゃん。オレが追っかけたせいでもあるし…」
殊勝な台詞に新一の表情に変化が現れる。
「…でも、お前、俺嫌いだろ?」
「オレが、名探偵を、嫌い?」
「大嫌いだと思う…」
「…さぁね?家に来るなら教えてあげてもいいよ」
キッドのように不敵に笑うと名探偵の瞳は次第に光を取り戻す。
そうこなくっちゃ…心中でほくそ笑んで名探偵の横顔を窺った。
これから何されるかなんて何もわかっちゃいない。平和そうにオレに接していられるのも今のうちだぜ?

さぁ、獲物はこの手に堕ちた。あとはどう料理するかだ―――――――















この後くわれます。生々しいベッドシーンに突入ですよ!