02. 祈り







「あ、流れ星だ ☆彡」
「え、こんな都会に?」
「ああ、今のぜってーそうだって!」
 することをしてベッドの上でまったりとしていると、突然窓の外を見ていた新一が言った。
 新一を膝に乗せて雑誌を見ていた快斗は、新一の声に疑い深げに夜空を見る。
 まっくらじゃん…
 予想通り数えられるほどの星しか見えない夜空に、快斗はこっそり心の内で新一の見間違いだな、と結論づけた。
「新ちゃん、今度見たら願い事しろな」
「え?願い事?なんで?」
「よく言うだろ?流れ星が見える間に願い事3回言ったら叶うって」
「そーなのか?」
「えと、そういう話聞いたことない?」
 あ、あれ?知らないのか?
 新一はコクンと頷いた。変な事に無知な彼は時々こういうことがある。男同士で愛を確かめ合うにはどうするか…教えるのに一苦労したものだ…。
 快斗がしみじみする中、新一はなにやら真剣な表情で空を見ていた。
「新一そんなに流れ星見たいの?」
「いや、つーか願い事が…」
 はて?新一にそんな物欲があったとは初耳だ。欲しい物があるなら俺に言えばいいのに。それでなくても新一なら大抵のものは手に入るだろうに。
 新一の『願い事』に興味を惹かれた快斗は、新一を後ろから抱き締める形で一緒に空を見上げる。情事の後のため素肌の接触であるのだが、すっかり快斗の肌に慣れた新一は、お構い無しに背中を快斗の胸に預ける。
「あっ!」
 暗い夜空に確かに煌く光の筋。と同時に新一が小さな声で呟いた。
「快斗が怪我しませんように…って一回も言えてねー」
 快斗の腕がぴくりと動く。ぐるんと顔だけ振る向いた新一を見つめ、無言で淡く色づく口唇に口づけた。
「んな可愛いこと言われたら、このまま寝かせらんないよ」
「だって、お前…もうすぐなんだろ…?」
「やっぱり気付いてたんだ。心配かけてごめんね?」
「ん……俺、いいよ…もっかいシても…」
「ふふ…じゃあ遠慮なくv」
 外気に触れていた肩が冷えていて、その箇所を温めるように撫でた。過敏な反応を返す新一が可愛くて、じわじわと快楽を与えると、3回言えなくてごめん、とこれまた可愛いことを言う。
 だから安心させる為に新一に言った。
「大丈夫、怪我なんてしないよ」
 それに新一は「ならいい」と微笑んだ。




end









(051107)
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