devil children








 参った。

「キラ、ここがわかりませんv」
「ん〜、そこはねぇ…」

 このガキとんだ食わせ者だ。

 目の前で密着する二人を視界に入れアスランは嘆息を零した。
 キラの部屋に入るなりキラの隣に居座って離れないニコル。優しい気性のキラはにっこりと丁寧にニコルの質問に答えていた。

 ガキはガキらしく絵日記でも描いてろ!
 アスランが学校一と云われる睨みをきかせると、ニコルはふっと余裕の笑みでキラに身を摺り寄せる。

 ボキッ!

 このくそガキ…!

「どうしたの?アスラン」
「キラ、このお兄さん僕が嫌いみたいです…」
「えっ!そうなの??」
「いやっ、違うぞキラ!」

 必死で弁明しても何となく疑いの目を向けるキラ。確かにこのガ…お子様は好きではないが、嫌いという感情が湧くほどまだ話もしていないじゃないか。

「はぁ………」
「アスラ――」
「キラ、分からない所があったら電話してくれ」

 俺が鞄を片手に立ち上がるとニコルはしてやったりな笑みを浮かべた。もちろんキラに見えぬように。
 逃げるようで癪だが、キラにこれ以上醜態を晒す訳にもいかない。そう思ってニコルの挑発を軽く受け流し、キラの横を通り過ぎようとした時。

「……………キラ?」

 何かに引っ張られている、と下を見ると、キラが俺の服の裾を掴んでいた。

「待って!」
「どうしたんだ?」
「ニコルは今からピアノのお稽古でしょ?外にお母さんが迎えに来てるよ」

 キラは俺の服を掴んだまま窓の外を指差して、ニコルを諭す様に言った。案の定ニコルは憮然としたが、キラには逆らえないのか、渋々部屋から出て行った。
 ニコルを見送ったキラは漸く俺に笑顔を見せてくれて。

「ごめんね?ニコルはまだ小学生だから…」
「随分と仲が良いんだな」
「アスラン、怒ってる…?」
「別に…これはただの嫉妬だ」
「ぼ、僕ももっとアスランと一緒にいたかったんだからね!」
「キラ…!」

 アスラン・ザラ得意技、頬にうちゅ。

「もぅ!アスランっ!」
「キラ、勉強よりもっと楽しい事しようか……?」

 抱きすくめて目の前に晒された首筋に食いつけば、キラは頬を染めながらかすかに頷いた。



その頃遠くで見ていたニコルくんは。

「ちっ…!」
 二度とこの家の敷居を跨げないようにする必要がありますね……

アスランの受難はまだ続く…


end













ニコルは黒魔術を使えそうです。