「キラ、……生きて…?」 「アスラン」 触れた手のなんて温かいことだろう。 再会 「キッ……っぅ!」 「ダメだよ、まだ寝てないと…」 これじゃあ昔と逆だ。いつも風邪をひいたり、ふとしたことで寝込んだりするのはキラの方で、面倒をみるのはオレの役目だったのに。 「キラ…」 繋いだ手とは逆の手をキラの頬に伸ばす。 それは怪我のせいか、緊張のためかわからないが、酷く震えていた。 やっと届いた手でキラの頬を包み、輪郭を撫でる。と、キラが笑って自分の手をそれに重ねた。 「僕たちはまた話ができる」 笑顔のキラ。あの日からずっと変わらない、オレだけに見せる表情のキラ。 不意にキラの手に力が入る。と同時に、眉根を歪め、アメジストの眼の輝きが増す。綺麗だ…と見入っていると、その宝石の様な双眸からポタポタと雫が落ちる。 それは見慣れた、綺麗なキラの涙。 「よかった……アスランッ…」 「キラ…」 「君が…無事で……っ!」 我慢が出来なくて、痛む身体のことなど構わずに、キラの手を引いた。 椅子が大きな音を立てて倒れた。 突然の引力にキラは床に膝をつき、アスランの顔の隣に手をついて上体を支える。 「オレもお前が無事でよかったと思ってる、キラ」 ちょっと情けないが横になったまま、近づいたキラの肩を抱き締めた。 キラの、香りだ。久しく近くになかった、キラのキラだけの香り。身体が覚えたそれがスイッチとなってオレは戦場から暫しの間開放される。 「アスラン…」 顔を上げれば、キラはまだ眼に涙を抱えて、云いにくそうにもじもじと視線を泳がせている。 そんなキラを見て思わずフッと笑ってしまう。 何でも言えばいいのに。いつも恥ずかしがりやなキラ。お前が言う事ならなんだって聞いてやるというのに。 「なんだ?」 「キ、…ス…しても、いい…?」 思わぬ言葉に眼を見開いた。キラからそんな風に言われた事がなかったから。 「キラからしてくれるのか?」 「………うん…」 恥ずかしそうに俯いて、本当に出来るのかと心配になってしまう。 頬を染めて瞳を揺らすキラと指を絡ませて、眼を閉じる。 ベッドがギシッとしなり、キラとの距離が縮まる。 キラを一番近く感じる瞬間まで、あともう少し。 end 38辺りのあのシーンです…フラガさんの存在完全無視! |